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被災した方の生活保護は当分の間全額国費負担で

 3月17日付けで「東北地方太平洋沖地震による被災者の生活保護の取扱いについて」という厚生労働省社会・援護局保護課長通知が出されました。
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1.htmlこのページの3月17日の上から四つめ。
 直接PDFファイルはhttp://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1-img/2r98520000015bto.pdf

 通知の趣旨は災害によって困窮した方に迅速かつ適切な保護の実施にあたるよう求める内容で、そのことに異存はありません。

 ただ、今回の大災害で被災したことが原因で生活保護が必要になった方のための費用は、全額国費で負担するべきだと思います。

通知では
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1 保護の実施責任について
 今般の地震により本来の居住地を一時的に離れて遠方に避難している場合、本来の居住地に帰来できない等被災者の特別な事情に配慮し、避難先の保護の実施機関が実施責任を負い現在地保護を行うものとすること。
 ただし、仮設住宅への入居や扶養義務者による引き取りなど、将来における居住の蓋然性が高いと認められる場合については、当該居住事実がある場所を所管する実施機関が実施責任を負い居住地保護を行うものとすること。
=========
とされています。


 現在、生活保護費はその75%を国、残り25%を市区町村、または都道府県が負担しています。

 国が全額負担することにすれば、自治体は生活保護費の負担の心配がなくなります。(もちろん担当ケースワーカーの増員などの対応は必要ですが。)直接被災していない自治体が、被災した方の受け入れを積極的に行える一つの材料になると思うのです。また、被災した自治体にとっても財政面での支援になります。

私からの提案は、

 今回の大災害で被災したことが原因で生活保護が必要になった方の保護は、一時的に避難所にいる方も、仮設住宅に入居した方も、扶養義務者に引き取られた方も、その方がいらっしゃる場所の福祉事務所が実施責任を負い、当分の間、現在地保護として保護を実施する。
 当該被保護者について現在地保護として都道府県(政令指定都市、中核市含む)が支弁した費用については、その全額を国が都道府県に交付する。
 この方法であれば、基礎自治体の財政的な負担、事務的な負担を最小限にすることができます。

ということです。

※言葉の説明
「居住地保護」
 A市に家があって、そこで保護が必要な人が居住している場合。費用負担は国75%、住んでいるA市が25%。

「現在地保護」
 A市にいる保護が必要な人に家がない、または家がどこにあるのか分からない場合。費用負担は国75%、A市のある都道府県(政令指定都市・中核市含む)25%。
 保護を担当するのはA市。A市が政令指定都市または中核市ではない場合は保護費の負担はない。(ケースワーカーなどの人件費は必要。)

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今いつもどおりの仕事をしているソーシャルワーカーのみなさんへ

 今回の大震災について何もできないともどかしい思いの人も多いでしょう。
 私もそうです。はがゆい。もどかしい。いてもたってもいられない。
 でも。
 まず出来る範囲の日常の仕事をしましょう。
 そして日常の仕事を、普段以上に丁寧にする必要があると思います。
 ソーシャルワーカーの仕事は、災害がなくても支援が必要な人に必要な支援を提供することです。
 この記事を読んでいただいているソーシャルワーカーの方は、センシティヴで、災害の報道に接しているだけで、かなり疲労していると思います。もちろんお客さんにもそういう人が多いと思います。
 だからこそ、いつも以上に丁寧に、自分の心身の状態も吟味しながら仕事をする必要があると思います。

 そして必要とされた時には、日常の業務を離れて仕事をしましょう。
 
 「ぼくらの日常をいつも通りに過ごすべきです。そうして力を貯えるべきだと思います。」

 なにせ長期戦ですから。

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自分にできること

認知症関連の仕事で知り合った、宮城県庁の保健師さんがいます。
彼女は無事だろうか。

大地震のちょうど一週間前の金曜日、その仕事関係のセミナーで品川に出張していました。
彼女からは事前に「今回のセミナーにはいけませんが、南三陸町の人たちがポスター発表をするので会場に行ってるので、声かけてください」とメールをもらってました。

当日、南三陸町の方と挨拶を交わしたかは記憶が定かではありません。
ただ、僕の携帯にはポスター発表を撮った写真が数枚記録されています。
そこには人口などの基礎データと共に、美しい海岸の風景の写真もあります。

・・・

私の好きな内田樹氏は、ブログでご自身の阪神大震災での経験から、「寛容」、「臨機応変」、「専門家への委託」が大切であると書かれています。
http://blog.tatsuru.com/2011/03/13_1020.php

これまた私の好きな、「水曜どうでしょう」の嬉野Dはこのように書かれています。
少し長いのですが、このページは更新されると消えてしまうので、備忘のためにも引用しておきます。
http://www.htb.co.jp/suidou/index.html
==(引用開始)=================
被災された方々だけでなく、
日本人全体に、重大な事態が起きたのかも知れません。
これからは、しばらく、
何が起きるか分からない日々が続くような気がします。

それでも、ぼくらはそれらの事実を引き受けて、
乗り越えて行くのだと思います。

被災したみなさんは、
みんな、今、生きることに懸命だと思います。

避難所でお世話されている職員の方も懸命に尽力されています。

被災地に救助に入った自衛隊も警察も消防も医療関係者も、
海外からの救援隊も含め、皆、持てる技術と経験を総動員して、懸命の救助にあたっておるのだと思います。

ぼくらは、それを見守りながら、
ぼくらの日常をいつも通りに過ごすべきです。
そうして力を貯えるべきだと思います。
==(引用終わり)====================

直接被災していない私たちも、連日の悲惨な現実の報道、情報のシャワーを浴びることでダメージを受けています。
時には意図的にそこから離れることが必要です。

今すぐに、直接何もできなくても、私たちは健やかに日々を生きることができます。
そのことが、必ず被災した方々の役に立っています。

もういちど嬉野Dの言葉を借ります。

「ぼくらの日常をいつも通りに過ごすべきです。
そうして力を貯えるべきだと思います。」

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