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福祉事務所の役割(生活保護に関して)

福祉事務所の役割(生活保護に関して)

2004年10月6日

1 生活保護制度とは
 憲法25条に定める「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保証するために、生活保護法に基づいて運用される日本の社会保障の最後の砦である制度です。
 「最低生活の保障」と「自立の助長」が生活保護法の目的です。

2 どのようなときに受けられるのか
 生活保護は原則として世帯単位でその適用が判断されます。
 1 家族の中で、働ける人は働かなければいけません。(稼働能力の活用)
 2 親族からの援助は、できるだけ受けなければなりません。(扶養義務者からの援助の活用)
 3 活用できる資産は、生活のために活用せねばなりません。(資産活用)
 4 生活保護法以外の法律・制度で利用できるもの、受給できるものがあれば、それらを利用しなければなりません。(他法他施策の活用)

1から4以外にも活用できるものをすべて活用していただいて(=最大限の努力をしていただいて)、それでもなお、最低生活の維持が困難と福祉事務所が判断する場合、生活保護を受けることができます。

 最低生活が維持できるかどうかは、国が決めた、「最低生活費」(その世帯の家族の人数、年齢、障害の程度等によって定めた、1ヶ月の生活費)と、最大限努力をしていただいて、その世帯が1ヶ月に得られる「収入」(給料や手当・年金、仕送りなどの合計)とを比較して判断します。

生活保護を受けるまで

1 相談
 ご本人に福祉事務所(市役所)に来ていただくのが原則です。
 ケースワーカーがご相談に応じます。
 生活保護制度の説明、他に利用できる制度がないかの検討を行います。
 他に利用できる制度があればその手続きの援助、関係機関への連絡調整も行います。

2 申請
 相談の結果、生活保護を利用する以外、最低生活を維持することが困難と考えられる場合、申請手続きをしていただきます。 (後日生活保護の適用が決定された場合、原則として申請日からの適用となります。)
 申請の際には、関係機関への資力調査などへの同意書を提出していただきます。
 また、後日の調査をスムーズに進めるための資料(保険証、預金通帳、年金手帳、年金証書、障害者手帳など)を提示していただきます。

3 調査
 申請後、必ずご自宅への訪問を行い、ご自宅での面接調査を行います。生活が苦しくなった経過、これまでの生活歴を伺います。それらを伺う中で活用可能な資産、制度、扶養義務者などがないか検討します。また金融機関などにあてて文書で資産の状況を調査します。 

4 要否判定
 調査の結果把握したその世帯の「収入・資産」と国の定めた「最低生活費」とを比較し、保護の要否を決定します。

5 決定
 要否判定の結果、保護が必要と判断された場合、どの種類の保護が必要か、どの程度の保護が必要かを、国の定めた基準により決定します。

6 処遇方針の決定
 生活保護の適用が決定した場合、世帯の「自立の助長」のため、ご本人の意向、関係機関の意見を参考に福祉事務所としての処遇方針(自立に向けた計画)を決定します。

7 保護費の受給
 生活保護申請からおよそ1ヶ月程度で初回の保護費が支給されます。
 医療費のみ、介護費のみの保護が決定された場合などは保護費は支給されません。また、保護を受けているあいだに守っていただくこと、受けられるサービスなどの説明が行われます。

8 相談援助
 保護受給中は定期的に担当のケースワーカーが家庭訪問し、生活上の相談に応じたり、世帯に必要な指導や指示を行います。

参考HP 生活保護110番 http://www.seiho110.org/

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